気になる物音とそうでない物音との違いはないでしょうか? 必ずしも大きい音が気になる音、不要な物音とはなりません。

今回は看護覚え書から学ぶ 不必要な物音とは何か、安心できる環境とは何かについて触れてみたいとおみます。

精神科での夜勤で、相手が眠れないと訴えてきたら、漠然と困ることってありませんか?精神科看護師の夜勤の際、相手と接する時に覚えておくと役にたつ内容にもなりますので是非参考にしてみてください。

 

フロレンス・ナイチンゲール 「看護覚え書」

「看護であること・看護でないこと」 改訳第7版より学ぶ

著書の中での文章を説明

 

『覚え書』から学ぶ不必要な物音と安心できる環境を知った

「四、物音 Noise」

 

不必要な物音や、心の中に何か予感や期待などをかきたてるような物音は、患者に害を与える音である。

音が病人に悪影響を及ぼすと思われる場合、それは、耳という器官に伝わる刺激の強さ、つまり音の大きさであることはめったにない。

 

たとえば、患者様は、家の隣で建築の足場を築いているような大きな音には一般によく耐えられるものだが、そんな患者様もドアの外の話し声、とくに聞き慣れた人の囁き声などにはとても耐えられない

もちろん患者様によっては、とくに軽い脳震盪とか脳に何か障害のある病人のように、ほんの微かな物音にも影響を受ける場合がある。

しかしこういう病人でも、他のあらゆる病人同様、持続的な音よりも断続的な音

 

つまり突然の鋭い音のほうが、はるかに大きな影響を受けるというのです。

 

衝撃をともなう音の方が、はるかに影響が大きいということです。

 

患者様を突然に眠りから目覚ませるような物音は、患者様を激しい興奮状態に陥らせ、重大で長引く害を及ぼすのが常であり、持続音の場合はどのように大きくとも、それほど害にならないと信じて良い。

 

とあります。

精神科で努めていらっしゃる方、このような場面と合致することってないですか?

また精神科看護師だけが感じることではないと思いますが。

精神科看護師の仕事は、相手の話し方や、言葉を返す際の自分の声のトーンをまで配慮します。

毎日当たり前のようになっていて、忘れがちですがとても素晴らしい事を自然に身に付けていることを再確認したいと思います。

 

知っておいて得をする内容が「看護覚え書」に書いてあります。

※特に精神科に勤務するときは、覚えておいて良いと思います。

実際に働いた経験があれば思いあたる場面が、たくさん出てきます。

故意であれ偶然であれ、眠っている患者様を起すようなことは、絶対にあってはならない。

仕事をしていると、忙しくつい、忘れがちな内容ですが、念頭に置いて業務にはいると効果的だと思います。

良い看護にとって「必要不可欠の条件」

夜間での看護対応で、覚えておきたい内容として

「健康な人は昼間寝ると夜は眠れない」ものです。

日常生活では普通なことですが、たいていの病人の場合は、ちょうど逆と言うのです。

 

夜勤を経験すると理解できると思いますが、

睡眠がとれない!

眠ろうとしても、目が覚めて眠れない

と訴えてくる方がいらっしゃいます。

 

一旦睡眠について考えてみると学びが深まると思いませんか?覚書には

 

患者様は、数時間の眠りの後に起こされた場合のほうが、数分間後に起こされた場合よりも、はるかに再び眠りに入りやすい。

その理由は、痛みには、痛み自体を引き延ばし、痛み自体を強める作用があり、脳の興奮にもそれと同じような作用があるからです。

 

ひと眠りすることによって、脳の興奮や痛みから、たとえ一時的でも開放されるという事は、たんなる小休止以上の意味があり、その睡眠によって、たぶん痛みや興奮は治まるか和らぐかするであろう。

 

反対に、睡眠が取れない場合は、痛みや興奮は勢いを増していくのも想像がつきます。

これが、睡眠が何よりも重要であることの理由です。

たんに睡眠を中断されるだけでなく、眠る力をも失ってしまうか、ということの理由でもあると言うのです。

 

健康な人と比べて、ちょうど逆というのですから、納得ができます。

「病人は眠れば眠るほど、よく眠れるようになるものである。」

経験した方は納得できる場面ではないですか?

 

夜勤で患者様が、「眠れない」と相談してきたら是非思い出してください。

睡眠の大切さについて

そして、看護の目線で看てみましょう、角度を変えて観察してみましょう。

やはり精神科っておくが深いですね。

こちらの記事↓↓↓では体験から学んだことを詳しく説明しています。

参考記事>>>40代『看護覚え書』ABC働くときに知っておくと得します。