『看護覚え書』看護であること看護でないこと 物音について知ることは配慮の一つ

今回はナイチンゲールの看護覚え書をあらためて読んで学びの深さに感動しましたのでその内容をお伝えしたいきます。

 

普段の現場での自分がしている行動についてみてみたいと思います。きっと多くのかたが同じような体験をしてきたのではないでしょうか?このブログでは物音に焦点をおいてお伝えしています。

 

 

看護師が現場で体験した物音。そこから学びを得て~

 

看護覚え書 4

不必要な物音1 不必要な物音や、心の中に何か予感や期待などを掻き立てるような物音は、患者に害を与える音である。

音が病人に及ぼすと思われるばあい、それは、耳という器官に伝わる刺激の強さ、つまり音の大きさであることはめったにない。たとえば患者は、家の隣で建築の足場を築いているような大きな音には一般によく耐えられるものだが、そんな患者も、ドアの外の話し声、とくに聞きなれた人の囁き声などにはとても耐えられない。

 

よく廊下や病室の隅で話す姿をみかけますが、その音も刺激になり対象を疲れさせ疲弊させることに繋がります。

 

もちろん気を付けたいところです。

 

2もちろん患者によっては、とくに軽い脳震盪とか脳に何か障害のある病人のように、ほんの微かな物音にも影響を受ける場合がある。しかしこういう病人でも他のあらゆる病人同様、持続的な音よりも断続的な音、つまり突然の鋭い音からのほうが、はるかに大きな影響を受ける。つまり、衝撃を伴う音のほうが、はるかに影響は大きいのである。患者を突然に眠りから目覚めさせるような物音は、患者を激しい興奮状態に陥らせ、重大で長引く害を及ぼすのが常であり、持続音のばあいは、どのように大きくとも、それほど害にならないと信じてよい。

 

夜勤のとき眠りかけている方への配慮



夜勤をしているとまだ眠っていないと思い声をかけたら眠りかけていた、と話す方はいませんでしたか?

 

今から眠れそうと思った瞬間に起こしてしまったという場面です。このような場合は一旦その場から離れて時間を少しおいてまた巡回にまわればよいことです。

3 故意であれ偶然であれ、眠っている患者を起こすようなことは、絶対にあってはならない。これはよい看護師にとって≪必要不可欠の条件≫である。寝入りばなに起こされた患者は、たいていの場合もはや眠れなくなる。これは一見奇妙なようだが、まことに分かりやすい事実であって、患者は数時間の眠りの後に起こされた場合のほうが、数分間後に起こされた場合よりも、はるかに眠りに入りやすい。その理由は、痛みには、痛み自体を引き伸ばし、痛み自体を強める作用があり、脳の興奮にもそれと同じような作用があるからである。ひと眠りすることによって、脳の興奮や痛みから、たちえ一時的でも解放されるというこは、たんなる小休止以上の意味がある。

その睡眠によって、たぶん痛みや興奮は治まるか和らぐかするであろう。

反対に、睡眠がとれない場合は、痛みや興奮はすさましい勢いで強まっていくことになる。これが睡眠がなによりも重要な理由である。

フロレンス・ナイチンゲール 看護覚え書ー引用・参考文献

 

わたしたちは現場で自然に歩き気にもとめないで笑ったり話したりすることは日常にはよくある行動です。

健康な人と病人の違い

健康な人では特に気にはしない事柄だと思いますが、病人となった立場の方からみれば物音が影響を受けることが分かります。

 

廊下でひそひそ話すことは入院している方にとっては苦痛の音になります。相手がベットで寝ている自分に話しかけてきたら、どうでしょうか?きっと笑顔で会話をするでしょう。

 

わたしたちは普段何気に立てている物音といったことを一度深く考えたほうがより素敵な看護師に近くなるとは思いませんか?

まいにち、一生が学びの連続

毎日が学びです。現場にいたらいろんな一般では体験するがないことも仕事として体験していきます。

 

そう考えると看護師の仕事は奥が深くもっとも人に近く人と関わる仕事だということを改めて自覚したような気持ちです。

優しく丁寧に真心をもって

眼の見える範囲だけを看護としてみているわけではなく、心の様子や些細な変化も見逃さない看護師は本を少し読んだだけでは身に付くことができない自分だけのスキルです。

 

このスキルを今後ももっと輝かせ対象となる人へ心からの看護ができたら幸いで幸福感が増していきます。

 

まとめ

看護師として働くときは配慮を念頭におきながら相手が気を遣わないような工夫と知恵が大切であるということ。またこの対応が患者様へ及ぼす影響を軽減できるかもしれませんのであなたの看護もよりよい方向に向かいますように願います。

 

 

>>フロイトの心の構造 感想と日常生活との関係