ストレスは苦痛 精神機能を参考に心の変化を考えてみる

人格統合機能

 

みずからの独自性を活かして生きていく為の働きを言います。

 

人間は1人1人独自の人間性をもち、それを独自の行動で表現しています。

 

この人間性や行動には一貫性があり、大きく変化することはないと言われています。

 

このような人間の状態を人格といいます。

 

人格は人の精神機能のすべてを含んでおり、それら機能を統合して与えられた状況に適応していく重要な機能ということになります。

 

 

人格統合機能は自我意識・欲求・欲求をコントロールする意志・社会的規範に沿う適応パターン・統合性(知能・見当識)などにより成り立っていると言われているようです。

人格統合機能

※人格統合機能にはいくつもの分野が関係①~⑦

 

①適応と不適合

②自我意識

③自我の発達

④自我意識の分類

 

・能動意識

・単一性意識

・同一性意識

・自他区別意識

・自体意識

 

⑤欲求と意志

⑥統合性

⑦脳・神経系

 

①適応と不適合

人は常に欲求が満たされるとは限りません。欲求が満たさされないと、不安や、緊張が生じ欲求不満へと変化していきます。

 

欲求不満の自己対策法

 

・不安、緊張を自覚すること、ストレス状態を自己認知し適応行動をとる。

 

・問題解決に向けて手立てを考えるなど合理的な行動をとる。

 

・欲求水準を下げる。

 

・代理目標をたてる。

 

などが一般的に言われています。試してみる価値はありますし、子供にもストレス対処法は教えておくと成長したときに役にたつかもしれません。

 

気を付けておきたいところは、ストレス状態が認知出来ない状態であると言われています。

 

まずは、ストレス状態にある自分を分かる事が大切です。

 

ストレスは、沢山の人の横に常に存在しています。

 

仕事、育児、人間関係、失敗、挫折、理想通りに何不自由なく生活している人は少ないでしょう。

 

欲求不満は良い一面ももっています。まず、欲求を満たすために行動をおこす原動力となりますので、悪いことばかりではありませんよね。

 

②自我意識

 

自我とは、精神機能を司る人格の中枢機関といわれています。

 

主体的自我と、客観的自我に分けられます。

 

・主体として自我が意識される場合:自我意識

・客体としての自己が意識される場合:自己意識

 

③自我の発達

 

自我境界は知覚刺激を自分に属するものと、外界に属するものとに識別するもの。

 

乳児の自我は境界がなく、外的な刺激は自我の一部として体験されるそうです。

 

知覚や運動機能が発達し現実検討が可能になると、次第に自我境界が形成されていき、青年期になって確立します。

 

④自我意識の分類

 

・能動意識:自分の知覚、思考、行為などの精神活動を、自分がしているという意識。

 

・単一性意識:自分がこの瞬間に一つであるという意識。

・同一性意識:時間の流れの中で自分が同一であるという意識。

・自他区別意識:自分と外界を区別する意識。

・自体意識:自分の身体についてもつ空間像や表象

 

⑤欲求と意志

 

 

人が生存、発達していくときに発生するのが欲求。

 

欲求を意図的にコントロールしながら行動へつなげていく働きをするのが意志であると言われています。

 

⑥統合性

 

統合性には、知能と見当識が含まれる。

 

知能ー抽象・判断・推理・学習・適応・創造・独創などの能力をまとめる働き。

 

見当識ー現在自分が生活している状況を客観的関係の中で、個人的経験に結びつけてとらえる能力。

 

⑦人格統合機能と脳

 

人格統合機能には、すべての脳、神経系の働きが関係している。

 

生理的欲求に関係する視床下部、意志決定に関係する前頭前野、さらに神経伝達物質など大きな関わりがあると言われています。

 

精神機能を少し覗いてみましたが、自分にも当てはまりませんか?

 

また自分が知った事柄を、周囲の人へ話してみると、より楽しいと思います。

 

色々な分野の専門はありますが、精神機能の分類とメカニズムは、誰でも日常で経験している内容がたくさんあって、面白いと思いませんか⁇

 

まとめ~

小さなことも知っておくと、いつか役にたつかもしれません、何にでも興味を持つと人生が豊かになると考えております。

 

自分が知った事は、他者へ伝えてみましょう。

 

誰かが必要とするかもしれません。

 

※精神科看護テキスト 精神機能の分類とメカニズム 引用文献

 

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