ながいあいだ看護師をしていると様々な人の人生をほんの一瞬ですが見ることになります。

 

昔はスムーズだった業務の流れも時代の流れと共に変化しています。

 

どうやって穏やかに対象に常に対応することができるでしょうか?

 

看護師も1人の何気ない日常をささやかに暮らす人です。いつものように対応したいけれど時には感情が表情や口元に出ていることは誰しも一度は体験しているともいます。

 

『30年経験』看護師に必要な学び穏やかさのつくりかた

ではいったいどうやって穏やかに自分を保つの?

 

答えはシンプルです。白衣を着た時は看護師になり相手の立場を想像し苦しみの中で生きているという事を理解することです。すると自然に配慮をすることに変化していきます。自分も一緒に心の成長をしていければ最高に楽しいですいね。

 

かといって普段の日常生活まで完璧な人を探す方が難しい事かもしれません。

 

看護覚え書より学ぶ

111ページ

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病人が「もう少し自制心を働かせさえすれば」、つまり病人がその気になりさえすれば、病気を悪化させるもろもろの心痛から免れることができる」であろうに、と健康な人は誰しも思うのであるが、それは大変な誤りである。まったくのところ、穏やかな物腰と礼儀正しい態度を保っている病人たちは、その≪ほとんど≫が、一日じゅうその一刻一刻に、あなたが知っているどんなに強い自制心よりもはるかに強い自制心を働かせている。それはあなたが病気にならない理解できないであろう。他人が病室を横切る足音の一歩一歩までが、病人にとって苦痛なのである。頭の中をよぎる思いのひとつひとつも、そのほとんどが彼にとっては苦痛なのである。

相手が自制心を返していた

それでいて彼が、無作法に口をきいたり、不愉快な眼つきを投げりしないとしたら、それはとりもなおさず、彼が自制心を自制心を働かせていたからである。

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例えばあなたが徹夜で仕事をあと、お茶を一杯飲むことも許されないばかりか、「自制心を働かせなさい」とたしなめられたとしたら、あなたは何と言うのであろうか?ところが病人の神経は常に、あなたが徹夜したあとの神経と同じ状態にあるのである。

 

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病人の奪われた手仕事を埋め合わせる。

 

ちょっとした針仕事や、ちょっとした書きもの、あるいはちょっとした清掃など、これができる病人のばあい、それは病人にとって何よりの救いとなる。これらの手仕事は、あなた方に往々にして病人にできる唯一の慰めであるが、これはあまりこの種の救いにはならない。

 

このことを心に留め、そのうえで、病人たちに彼らが楽しめるようないろいろな変化を与えることも、また心に留めておいてほしい。

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もはや言うまでもないが、針仕事や書きもの、そのほかやっていると際限のない手仕事は、度を超すと、手仕事がないために(これがひとつの原因で)生ずる苛々と同じ苛々をもたらす。

綺麗な景色や可愛い品々



 

人には自分がしてほしい配慮してもらうと安心でき穏やかになる。ここ30年ほどいろんな方と瞬間的なときを過ごした体験から特に強く感じることは、その方の変化に気を配り配慮をすること。

 

すると相手は穏やかな口調になり苛々の原因を自分でみいだし一歩を踏み出すことが出来るでしょう。

 

わたしたち看護師はその一歩を支え、その人らしい人生を歩いてもらうことだと思っています。

 

変化で人は笑顔にかわる

 

何気ない病室の棚を綺麗に整理整頓しよく使うコップなどは常に清潔にしておくと気分はいいものです。

 

自分では当たり前のように出来ていた些細な日常生活が不便になったら大変に困ることでしょう。じっさいに私も若い頃は高いところにある棚の中を片づけることは簡単でしたが、いまでは椅子に上っても集中して片付けなんてできません。

 

しかし使っていない品物などは自分がよくわかっていますので、片付けたいですよね。でも些細なことが不便になるって積み重なるとそのままっていうことはできません。

 

少し椅子を支えてもらったり代わりに棚の中を一旦全部だしてくれるだけでも大変に嬉しく有難いことです。そんなとき病院のベットで静かに過ごしいつも穏やかで優しい方って、結局は私に気を使っていたのかもしれません。

 

自然な様子で配慮って出来ると素敵な看護師さんになれると思います。真美げなく読んだ本でしたが改めて読み返してみるとけっこう自分を見つめなおすことが出来ます。

 

また自分はこの先このままで大丈夫なのかって現実的には忙しい毎日を過ごす中ですこしでも頭に中をよぎったことはありませんか?

 

自分を変えていく方法はたくさんありますが、まずは自分が無理なくできるところから初めて結果を分析してみましょう。知らなかった新鮮な自分との出会いがあるでしょう。

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