認知機能
広義には知覚や記憶も含むものですが、狭義には知覚されたものに対する判断・決定・推論する、課題を発見して解決する、言語を理解してそれを用いる働き、思考をさす。
単に環境からの刺激を入力情報として、その場その場で処理するだけでなく、自らの処理の仕方を長期的に監視し、制御しようとする内部情報処理機構ももっています。
情報処理のためには、自分の現時点での処理がどのようなものであるかについての認知が必要となり、そのような認知活動はメタ認知活動といわれています。
メタ認知活動
①:メタ認知活動の獲得
認知結果の達成量や効率に及ぼす諸要因の認識であり、他者の認知能力との比較で、どのような認知過程が自分にとって容易かについて認識・注意や努力に関する自覚などをいいます。
②:メタ認知的経験
「よく分からない、」あるいは「良くわかった、」と言うような、認知状態のレベルに対しての実感。外的フィードバックがなくても、正しい思考をしているかどうかを自ら吟味出来るのは、このような自覚があるからです。
③:目標ないし作業の意味づけ
課題文を読むさいに求めているものは何かを常に念頭に置いたり、今現在、直面している課題と他の課題との関連づけや、役割などについて認識すること。
④:方略の選択
どのような時に、どのような認知方略が適切かなどの判断、認識をさすようです。
すぐに忘れても良い情報処理、よく記憶すべき情報処理など作業の要請に応じて選択すること。
日常生活で自然に思っていることが、じつは認知活動というものが関係しているのです。
自身や小さい子供が普段している行動がつながって楽しいと思いませんか⁇
メタ認知活動の能力
メタ認知活動の能力は発達とともに上昇。
人間の脳ってすごく不思議ですね。
幼い子供は簡単な言葉を覚える作業においても、自分が覚えたかどうかの判断は出来ないし、どうすれば覚えやすいかも分かりません。
また、年齢が高くなった子供でも、重要な情報の足りない指示ですぐに行動をおこしたり、解けないはずの問題を解こうとしたり、あるいは答えが非現実的であっても意に介さない。
いわれてみると、日常生活の中で重なる場面がありませんか?
メタ認知活動は記憶や問題解決には重要な働きをもっています。
引用文献~精神科看護テキスト 精神機能の分類とメカニズム
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